京都府北部地域の視覚障害者の仲間が舞鶴市に集結した。
皆で話し合いをした後、市内をパレードした。
「白い杖を見かけたら声をかけてください!」
「歩道に物を置かないでください!」
「歩きスマホはやめてください!」
「自転車は安全運転をしてください!」
シュプレヒコールはひとつひとつが大切な願いだった。
200人あまりの視覚障害者とガイドヘルパーさん、ボランティアさん、3匹の盲導犬、
皆が心をひとつにしてのパレードだった。
僕は役員の代表として舞鶴市まで遠征し挨拶をしパレードにも参加した。
歩き終わって、満足感と疲労感をリュックサックに詰めて帰路に着いた。
関係者の車に同乗させてもらったが高速道路は込んでいた。
小雨も降ったりした。
パレード中でなくて良かったなと胸を撫で下ろした。
「虹です!」
突然、同乗していた職員が叫んだ。
虹に出会ったのは、ひょっとしたら失明してからは初めてかもしれない。
神様のプレゼントだと感じた。
いや、確信した。
神様は時々粋なことをしてくれる。
素敵だな。
そう思ったらうれしくなった。
希望を持って歩き続ければ、きっといつか虹の向こうにたどり着く。
(2016年9月27日)