年始

穏やかな新年を迎えた元旦の夕方、突然部屋が揺れた。
結構長い時間揺れていた。
コタツに入っていた僕はコタツの端を掴んだまま呆然としていた。
揺れが収まってからラジオのスイッチを入れた。
「津波がきます。逃げてください。」
アナウンサーの緊張した声が流れていた。
各地の震度や状況が伝えられた。
大変なことが起こってしまったのが分かった。
気持ちが一気に沈むのを感じた。
被害が少ないようにとただ願った。
2日は羽田空港での飛行機事故が報じられた。
3日は小倉の大きな火災がニュースになった。
災害の恐ろしさをつきつけられた年始となってしまった。
世界ではまだ戦争が続いている。
それぞれの場所で視覚障害者はどうしたのだろう。
もし僕がそこにいたらどうなっただろう。
想像しただけで辛くなる。
平穏な日常を愛おしく感じた。
無事に一日を過ごせることを感謝した。
三が日を過ぎて日常が始まる。
まずは輪島の被災者の人達に募金をしよう。
何もできない僕、できることを探してみよう。
残り362日、そうやって生きていこう。
(2024年1月4日)