人権研修

迎えに来てくださった人権担当の先生の車に僕は乗り込んだ。
先生は以前に別の中学校でお会いしていた。
僕達は数年ぶりの再会を喜んだ。
先生は僕が今日出会う生徒達のことを車内で話された。
少ない言葉数だったが、そこには生徒達への愛情があった。
一人一人を大切に思っておられるのが伝わってきた。
それを聞きながら、僕自身の気持ちが優しくなっていくのを感じた。
体育館には150人程度の生徒達がいた。
僕はいつものように、いやひょっとしたらいつも以上に、心を込めて話をした。
担当の先生の人権への思いが僕に重なっていた。
見える人も見えない人も見えにくい人も、皆が笑顔になれる社会を一緒に考えた。
一人一人がそれぞれに豊かな人生を歩んでくれるようにと願った。
終了後、また最寄り駅まで先生に送ってもらった。
先生は定年までの残り時間を教えてくださった。
僕は僕で、こういう活動ができる残り時間を考えた。
できる間はしっかりと未来を見つめてやっていきたいと思った。
車を降りて、僕達は固い握手を交わした。
こういう先生達と出会えたことが、僕の活動の支えのひとつになったことは間違いな
い。
感謝するということ、それは僕にできることを頑張るということだ。
今日話を聞いてくれた生徒達、先生方、またいつか出会えるような気がした。
(2025年2月5日)