法事

6時に家を出て7時過ぎののぞみに乗車した。
新横浜で横浜線に乗り換えて八王子、
もう一回中央線に乗り換えて西八王子に着いたのは10時半だった。
のぞみのパーサーを含めて6人の駅員さんにサポートしてもらったことになる。
見えない僕が一人で国内を移動できるのは、
駅員さん達のサポートがあるからなのだ。
有難いことだと思う。
改札口には従弟のひでおちゃんが待っていてくれた。
僕達はタクシーで叔母さんの一周忌のあるお寺へ向かった。
一周忌、初盆、納骨の儀式が終わると、
場所を変えて会食だった。
40年ぶりに再会したけいすけ叔父さん、従弟のたかひろちゃん、その家族、
まさこ叔母さん一家などいわゆる親族が集った。
従妹のみわちゃんの小学校6年生の娘が
さりげなく僕の食事の手伝いをしてくれたりしてうれしかった。
遠い昔の思い出が蘇ったり、
新しい発見に驚いたり、
和やかなひとときはあっという間に過ぎていった。
それぞれの地域でそれぞれの暮らしをしている親族が、
ただ親族というだけで暖かな気持ちでお互いを認め合っていた。
住職の法話に出てきた「縁」という言葉が
説得力を持って存在していた。
おばさんが再会させてくださったのだなと思ったら、
会場を見つめるおばさんの遺影が微笑んだ。
あらためて、心から、おばさんに感謝した。
(2015年8月9日)