梅雨明けが発表された日、友人からサクランボが届いた。
すぐに洗っていくつか食べた。
一粒ずつ味わって食べた。
高級品と分かっているからついそうしてしまうのだろう。
微かな酸味と微かな甘さが口の中に広がる。
でも、ほっぺたが落ちるほとどの美味しさでもない。
この時期にしかないということが特別の幸せにつながるのだろう。
いろいろな果物がハウス栽培などができる時代、季節を感じられる数少ない果物かも
しれない。
そしてどこでもできるものでもない。
育てるのが難しい果物なのだろう。
僕に届いたのも山形県産だった。
僕はすぐに友人にお礼のメールをした。
「一度に3粒ずつ食べてください。」
面白い返事が返ってきた。
僕は指示通りに3粒ずつ食べてみた。
理由が分かった。
口の中一杯にサクランボが広がるのだ。
食べてるって感じがする。
食べながら可笑しくなった。
それでも3回くらいやって、また一粒ずつにした。
貧乏症なのだろう。
初めて本物のサクランボを見たのは大学生の頃だった。
黄色やオレンジ、薄い赤、美しいと思った記憶がある。
そんなことを思い出しながら味わった。
ささやかな幸せの時間となった。
プレゼントはいいものだ。
幸せを運んでくれることがある。
(2025年6月29日)