東京出張中の朝食はコンビニで買っておいたパンが多い。
健康を考えて野菜サラダとヨーグルトもよく食べる。
それに持参したイノダのインスタントコーヒーをいれて朝が始まる。
アイフォンで好きな音楽をかけて過ごす。
仕事に出かける前のひと時、好きな時間だ。
昼食、夕食はすべて外食だ。
夜は懇親会なども必ずある。
研修会場は新宿区高田馬場にある日本視覚障害者センターだ。
早稲田大学などが近くにあるので飲食店はいくらでもあるし、料金も手ごろなお店が多くある。
それでも1,000円で食べられるお店は少なくなった。
講師料はなかなか上がらないので厳しい現実だ。
ただ、ハードなスケジュールが続く中での外食は楽しみのひとつだ。
今回立ち寄ったタレカツのお店、狭い通路を通って奥の席までいった。
端っこの席は他のお客さんの動きなどを気にせずに食べられるのでいい。
座ると同時にお店の方がお茶を出してくださった。
「左にお茶をおきます。」
この左というのは僕から見た左だ。
視覚障害者施設の多い地域ということもあるのだろうが、その接客のさりげないサポートがとてもうれしかった。
幾度か訪ねたお店で美味しいことは分かっていたが、なおさら美味しく感じた。
もうひとつ気に入ったお店は両国駅の近くにあるイタリアンのお店だった。
ちゃんこなどのお店が多いのだが、なんとなくパスタを食べたくて見つけた。
サラダもスープも飲み放題ドリンクも付いて1,000円というリーズナブルだった。
ケチンボの僕はそのコスパに驚いた。
そして、とても美味しかった。
これまで食べたパスタを考えても、ベスト5に入るだろう。
ここの接客も素晴らしかった。
店員さんはさりげないやさしさを感じさせながらも、見事な距離感だった。
また訪れたいなと思ってメニューを確認した。
暗殺者のスパゲッティー 1,000円
絶望という名のスパゲッティー 1,000円
娼婦風スパゲッティー 1,000円
貧乏人のスパゲッティー 1,200円
どれも美味しそうだが、最後の貧乏人は食べないわけにはいかない。
次回の出張の大きな目的ができた。
見える頃もそうだったけど、見えなくなってからも食いしん坊のけちん坊だ。
(2025年7月22日)